ストーリーとしての競争戦略から その2
とても面白く、ためになる本でした。今年のマイベスト10には間違いなく入ります。
内容を忘れないために、メモ代わりに目次を書いておきます。
第1章 戦略は「ストーリー」
- 論理と実践
-「無意味」と「嘘」の間
-戦略の論理化
-戦略とは何か
-「セオリーG」
-「ストーリー」とは何か
-戦略の「流れ」と「動き」
-「ストーリー」とは何ではないのか
1.「アクションリスト」ではない
2.「法則」ではない
3.「テンプレート」ではない
4.「ベストプラクティス」ではない
5.「シミュレーション」ではない
6.「ゲーム」ではない
-「ビジネスモデル」と「ストーリー」
-「短い話」を長くする
-数字よりも筋
-日本企業こそストーリーを
-戦略づくりの面白さ
第2章 競争戦略の基本論理
-競争戦略と全社戦略
-勝ち負けの基準
-市場を向いた経営?
-事業家と投資家の違い
-業界の競争構造
-ハワイか北極か
-戦略でないもの
-バズワードの功罪
-「違い」をつくる
-「違い」には「違い」がある
-ポジショニング --シェフのレシピ
-ポーターの競争戦略論
-組織能力 --厨房の中
-セブンイレブンの「仮説検証型発注」
-なぜ、まねできないのか
-トヨタの製品開発能力
-回避か対抗か
-SPとOCの位置関係
-SP-OCマトリックス
-SPとOCのミックス --時間軸を入れて考える
-SPとOCのテンション
-フォードとマツダ
-日本企業のOCバイアスと復活パターン
-競争優位の源泉
第3章 静止画と動画
-「三枚のお札」
-ストーリーは「四枚目のお札」
-シュートの軸足を決める --ストーリーの競争優位
-パスを出す --ストーリーの構成要素
-パスをつなげる --ストーリーの一貫性
1.ストーリーの強さ
2.ストーリーの太さ
3.ストーリーの長さ
-筋の良さ
-戦略ストーリーの古典的名作 --サウスウエスト航空の事例
-ストーリー化 --戦略構築のプロセス
-交互効果
-競争優位の神髄
第4章 始まりはコンセプト
-起承転結の「起」
-本当のところ、誰に何を売っているのか
-「どのように」よりも、「誰に、何を」
-「明日来る」の価値
-デパートとコンビニ
-Eコマースは「自動販売機」?
-すべてはコンセプトから
-扇の要
-誰に嫌われるか
-人間の本性を見つめる
-人間の本性は変わらない
第5章 「キラーパス」を組み込む
-起承転結の「転」
-スターバックスのストーリー
1.店舗の雰囲気
2.出店と立地
3.オペレーション形態
4.スタッフ
5.メニュー
-一貫性の基盤
-一見して非合理 --持続的な競争的優位の源泉
-賢者の盲点を衝く
-キラーパス・コレクション
1.マブチモーター
2.デル
3.サウスウエスト航空
4.アマゾン
5.アスクル
-「先見の明」ではない
-競争優位の階層
-持続的競争優位の正体
-地方都市のコギャル
-模倣それ自体が差異を増幅する
-キラーパスの忌避と交互効果の不全
-構成要素の過剰
-究極の競争優位
第6章 戦略ストーリーをどく会する
-事例 --2004年のガリバーインターナショナル
1.日本の中古車業界
2.「買取専門」
3.本部一括査定
4.出店とプロモーション
5.ドルフィンネットシステム
6.競合他社
-戦略ストーリーの読解
1.競争優位とコンセプト
2.従来の中古車業界のストーリー
3.「後出しジャンケン」
4.二つの「顧客」
5.ストーリーの一貫性
6.合理性では先行できない
7.一括査定の「非合理」
8.なぜ「素人」なのか
9.読解のまとめ
-読解からの教訓
1.成長戦略は「内向き」に
2.キラーパスを出す勇気
3.「なぜ」を突き詰める
第7章 戦略ストーリーの「骨法十ヶ条」
-骨法その一 エンディングから考える
-骨法その二 「普通の人々」の本性を直視する
-骨法その三 悲観主義で論理を詰める
-骨法その四 物事が起こる順序にこだわる
-骨法その五 過去から未来を構想する
-骨法その六 失敗を避けようとしない
-骨法その七 「賢者の盲点」を衝く
-骨法その八 競合他社に対してオープンに構える
-骨法その九 抽象化で本質をつかむ
-骨法その十 思わず人に話したくなる話をする
-一番大切なこと
500ページあるから、目次だけでこれだけの量。内容はぎゅうぎゅう詰めで読むのに時間がかかったけど、本当に良い読書をした!